前回の続きである。
 '05年は、前半はさびしく、後半に入ってから話題作が集中したのが特徴だったといえる。後半はエロゲだけでも「夜明け前より瑠璃色な」「Fate/hollow ataraxia」「智代アフター」「ToHeart2 XRATED」などメジャーなタイトルが相次ぎ、その下にも中堅タイトルがわらわらと。
 一方、快調に延期を続ける「マブラヴ ALTERNATIVE」は、'05年にも遂に出なかった。が、既にマスターアップしたとの事で、現在の予定日 2006/2/24 は確定だろう。「オルタマダー?(AA略)」もあとわずかである。

■Memories Off #5 とぎれたフィルム
PlayStation2 | KID | 2005年10月 | 15歳以上対象(CERO)

 Possible が支持してきた Memories Off シリーズの最新作。シリーズのテーマはタイトルが示すとおり「記憶/思い出」であるが、もうひとつの特徴として「人死がでる」というのが伝統的にあるため、その辺の話が苦手な人にはお薦めしにくい。逆にそれが根強いファンをもつ要因の一つだと思うのだが。
 作品を重ねるごとに主人公のヘタレ具合が度を過ぎて凶悪化してきたため、最近は敬遠気味になっていた。本編をプレイするのは3作目の「思い出に変わる君」以来である。
 今回の主人公もまあヘタレではあるのだが、映画を作るという「夢」を持っているという点で、一本芯の通った感のあるキャラである。これまでと違って主人公のキャラが立っているというのは大きなポイントだ(そのせいか、今回は主人公は目無しでないばかりか、ボイスまで当てられている)。
 個人的に困ったのは、ヒロイン・仙堂麻尋のCV=井ノ上奈々だろうか。どちらかというと少年ぽい役に向いた声なのは敢えてそうしたのだと思うが、何度聞いてもモドキにしか聞こえない。ムスメットを診たことのある人は注意が必要である。


■ToHeart2 XRATED
Windows | Leaf | 2005年12月 | 18歳以上禁止(EOCS)
「俺と踊ってくれ!
そして、一緒に不幸になろう!!」(笑

 2004年12月に発売された PS2 用「ToHeart2」の Windows 版。既に言い尽くされた事ながら、コンシューマ機用からPC用18禁への移植。過去に何度か試みはあったが、(少々特殊な経緯を持つ「ダ・カーポ」などを除き)メジャーなタイトルではほとんど例がない。コンシューマ機向けも PC 向けも自社で手がけることができる、アクアプラスだからこそできる展開だと言っていい。
 前作「ToHeart」をやった人なら、音楽の大半が前作の使い回しであることに気づくだろう(といっても勿論新録だが)。これは続編を作る上での方向性として正しい。主題歌が新曲だったこともあって、私は当初もっと新曲の比率が高いと予想していたが、ここまで徹底しているのにはむしろ感心している。
 シナリオに関してはどのヒロインのルートも一定の質を確保しているが、ぶっちゃけ このみとタマ姉以外はおまけに過ぎない……と思ったら、XRATED て追加された久寿川ささらが大変なことになっていた。他ヒロインを寄せ付けないシナリオの量に加え、ささら&まーりゃん先輩の面白かわいい(?)キャラが直撃。これだけで最早 PS2 版 ToHeart2 など霞んで見えなくなる勢いである。
 ――ていうか、むしろこれが本編ですね?

(おわり)