02/20: 規格戦争終結で新たな「買い控え」
カテゴリ: PC & IT , Anime
投稿者: Possible
規格の一本化によって、新世代のハイビジョンディスクは普及の糸口が見えたが、私のようなヲタク、とりわけアニメヲタにとっては、まだしばらくは悩ましい状況が続くかもしれない。
2月19日、東芝がHD DVD事業からの撤退を発表したことによって、新世代のハイビジョン(HD)ディスクをめぐる不毛な規格戦争はようやく終結した。映画やアニメをHD映像で見たいが、どちらの規格が勝つかわからない中でハードを買うようなギャンブルをしたくないと思っていた人たち――勿論私もそのうちのひとりだ――にとっては朗報といえる。今後はそういった人たちによってBlu-ray Disc(BD)のレコーダやプレーヤの普及が徐々に進むことになるはずだ。
一方、ソフト面では微妙な状況が考えられる。
一般的に人気の高いハリウッド映画などのタイトルは比較的早くHD化が進むと思われる。現在でも米映画大手の作品は従来のDVDに加えてBD(HD DVD)版のものが増えている。しかしそれ以外の、特に購入者層が限られる深夜アニメなどのタイトルはどうだろうか。
最近はTVアニメも(予算が少ないと言われる深夜アニメでも)HD制作のものが増えているが、それでも今すぐにそれらのアニメでBD版が出揃うということはないと思われる。深夜アニメは制作費の大半をDVDの売り上げて回収するビジネスモデルを採ることが多いため、BDユーザーの絶対数がまだまだ少ない現状では、よほどのヒット作か、あらかじめ資金に余裕がないとBD版を併せて出すのは難しい。単純に生産するメディアの種類が増えるというだけでなく、BD版にはDVD版とは違った(映像がHDということ以外の)付加価値を求められる可能性があるからだ。
もちろん、今すぐBD版が出ないとしても、BDを再生できる機器が一定以上普及すれば、自然と深夜アニメでもBDのタイトルは増えてくるだろう。そうなると、今後のアニメについては、DVDを買うのを我慢して将来BD版が出るのを待ったほうがいいのでは? と考えるかもしれない。実際、DVDを買ったのに後からBD版を出されたりしたら、悔しさのあまりDVDを窓から投げ捨てたくなること請け合いだ(そしてあなたは同じ作品のディスクをもう一度購入することになる)。
しかし、あなたが欲しいと思っているアニメ作品が必ずBDで出るとも限らない。レーザーディスクからDVDへ移行するときもそうだったが、レーベル各社がが新しいメディアでソフトをリリースするのは人気のある作品が優先だ。そうでない作品の場合は、時代の流れの中で忘れ去られるか、運よくBD化が実現したとしても本放送から何年も経ってからになるかもしれない。
(もうひとつの消極的な解はおそらく、本放送の録画――大抵は一部または全部の作画が崩れている――をBD-Rに保存したもので満足することだ)
今目の前にあるDVDを手にするか、BDが出るのを信じて待つか。
新たな悩みを抱えたユーザーを前にしたBD陣営の最後の敵は、皮肉にも「HD」が消えた後の「DVD」なのかもしれない。
2月19日、東芝がHD DVD事業からの撤退を発表したことによって、新世代のハイビジョン(HD)ディスクをめぐる不毛な規格戦争はようやく終結した。映画やアニメをHD映像で見たいが、どちらの規格が勝つかわからない中でハードを買うようなギャンブルをしたくないと思っていた人たち――勿論私もそのうちのひとりだ――にとっては朗報といえる。今後はそういった人たちによってBlu-ray Disc(BD)のレコーダやプレーヤの普及が徐々に進むことになるはずだ。
一方、ソフト面では微妙な状況が考えられる。
一般的に人気の高いハリウッド映画などのタイトルは比較的早くHD化が進むと思われる。現在でも米映画大手の作品は従来のDVDに加えてBD(HD DVD)版のものが増えている。しかしそれ以外の、特に購入者層が限られる深夜アニメなどのタイトルはどうだろうか。
最近はTVアニメも(予算が少ないと言われる深夜アニメでも)HD制作のものが増えているが、それでも今すぐにそれらのアニメでBD版が出揃うということはないと思われる。深夜アニメは制作費の大半をDVDの売り上げて回収するビジネスモデルを採ることが多いため、BDユーザーの絶対数がまだまだ少ない現状では、よほどのヒット作か、あらかじめ資金に余裕がないとBD版を併せて出すのは難しい。単純に生産するメディアの種類が増えるというだけでなく、BD版にはDVD版とは違った(映像がHDということ以外の)付加価値を求められる可能性があるからだ。
もちろん、今すぐBD版が出ないとしても、BDを再生できる機器が一定以上普及すれば、自然と深夜アニメでもBDのタイトルは増えてくるだろう。そうなると、今後のアニメについては、DVDを買うのを我慢して将来BD版が出るのを待ったほうがいいのでは? と考えるかもしれない。実際、DVDを買ったのに後からBD版を出されたりしたら、悔しさのあまりDVDを窓から投げ捨てたくなること請け合いだ(そしてあなたは同じ作品のディスクをもう一度購入することになる)。
しかし、あなたが欲しいと思っているアニメ作品が必ずBDで出るとも限らない。レーザーディスクからDVDへ移行するときもそうだったが、レーベル各社がが新しいメディアでソフトをリリースするのは人気のある作品が優先だ。そうでない作品の場合は、時代の流れの中で忘れ去られるか、運よくBD化が実現したとしても本放送から何年も経ってからになるかもしれない。
(もうひとつの消極的な解はおそらく、本放送の録画――大抵は一部または全部の作画が崩れている――をBD-Rに保存したもので満足することだ)
今目の前にあるDVDを手にするか、BDが出るのを信じて待つか。
新たな悩みを抱えたユーザーを前にしたBD陣営の最後の敵は、皮肉にも「HD」が消えた後の「DVD」なのかもしれない。

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